訪問看護ステーションよつば

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愛知県のコロナの感染者が昨日は1桁でした。9月以降の1桁だったみたいです。確実に感染者は減っているようです。このまま増えませんようにと願うばかりです。この一年、病院や高齢者施設の面会制限が続いています。仕事で病院に行くことがありますが、どこの病院もサーモグラフィーで体温チェックをしています。しかし、中川区の掖済会病院では来院時の体温チェックを行っていません。これは、院長のお考えだそうです。「体調が悪くて来院している人を門前払いするような姿勢をとりたくない」と。病院入り口にサーモグラフィーが無いことで、苦情の電話も入るそうです。それでもこの姿勢をとり続けています。掖済会病院ではコロナ陽性患者の受け入れも早い段階から行われていました。感染管理の認定看護師さんが中心になってマニュアルを作成したり、職員への教育、私たちなど地域医療に携わるスタッフへの講習を行ったりと継続的にコロナ感染に対応しています。この一年の間に私の父も掖済会病院に入院したことがありますが、面会制限のため父とのやりとりはスタッフを通してでした。必要なものを言われて持参してもスタッフステーションでの受け渡し、術後の先生の説明を聞くのも電話です。不謹慎かもしれませんが、私としては助かりました。仕事の合間に病院に行って父の顔を見ればあれこれ言いたくなるし、父も必要無いものまで私に買い物を頼むこともないですし。先生からの話も電話で済ませてくれる。
ただ、面会といってもうちの父のような元気なパターンは良いのですが、高齢の方や生まれたばかりの赤ちゃんの面会では大変厳しい状況が続いていると思います。今朝の中日新聞にNICUでの面会制限のことが書かれていました。NICUへの入院は長期にわたることが多く、面会に制限がかかることで沐浴や授乳などの育児手技を学ぶ機会も減り、離れている時間が長い事で親子の関係作りが難しくなると苦心されています。私たちのステーションでもNICU退院後の赤ちゃんをみさせてもらっています。あるお母さんは退院前、「自分が産んだという認識がない」と言ってみえました。病院からも「育児手技に問題はないが、それでも不安の訴えが多い」とも聞いていました。それでも自宅へ帰ってからは、赤ちゃんの身体のことで色々と心配事はあるものの、よくかわいがっています。私たちがその様子を見るのはたった1時間ですが、赤ちゃんの笑う様子や成長、お母さんの赤ちゃんへの視線をみると心配ないことがほとんどです。心配な時は受診先の病院や健診で関わる保健センターと情報交換をしながらその親子を見守る目を増やしていきます。NICU退院後も連携して親子を支えていける仕組みがしっかりあると、「孤独で不安な子育て」ではなく「誰かを頼ることができる、一人でない子育て」ができると思います。お母さんの心身の健康は子どものそれにつながります。NICU退院後、赤ちゃんの事はもちろんですがお母さんの言動や顔色にも気を配ります。昨日夕方、緊急用の携帯電話が鳴りました。赤ちゃんの訪問に行っているお母さんからでした。内容は赤ちゃんの事ではなく、その兄弟のことでした。「とりあえず何でも相談できる誰か」に私たちがなっているのかなと思い嬉しかったです。赤ちゃんの時期に関わらず、子育てって孤独だと大変つらいです。我が家の学童期の子ども達のことも、学校の先生やスクールカウンセラー、よつばのスタッフに私は助けられています。どの子ども達も大切にされて育っていける「地域」「社会」が当たり前になるといいいなと思っています。