訪問看護ステーションよつば

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昨日も訪問看護で自宅周辺をお散歩しました。コースは利用者さん自身に考えて頂いて、先日とは別のコースを歩いてきました。
今回はコミュニケーションについて。人工呼吸器を装着しているので、発声できません。普段、ベッドにいるときはセッティングしたパソコンを特殊なマウスを使って両足で操作されています。手は若干動きますが、細かな動きをする事は困難です。そのパソコンに入力した言葉をパソコンの声で話してもらいます。今回のように車椅子に移乗してしまうとパソコン操作はできなくなります。ベッドから離れた場合のコミュニケーション手段として「透明文字盤」を使用します。写真に写っている私が左手に持っているものです。写真3枚目は文字盤の一例です。利用者さんが視線を向けた字がどこなのか、黒目の位置と文字の合う位置を読み取ります。そこを私が指さして正しければ瞬きをしてもらい、正しくないと瞬きをされません。正しい文字を指せるまで瞬きができないということになります。普段から手足が自由に動かない方は、聴力や視力に集中します。その分疲労もあります。文字盤使用は目で追うだけの作業にみえますが、かなりの集中力と疲労が利用者さんにはあります。なので間違うことなくスムーズに言葉を読み取りたいのですが、文字盤と利用者さんの距離や角度などそれぞれの方で違うので、私たちにも訓練が必要です。慣れると長文もスラスラといけます。あと、何度間違えても伝える側(利用者)さんはこの方法でしか意思伝達ができないのであきらめません。受け取る私たちも、「もう分からない」といってあきらめたり、言いたいことを想像したりして「こうでしょ?」と勝手に決めてしまわずに、伝わるまであきらめない姿勢が必要です。普段、私たちは声のトーンや表情でも相手の言いたいことを受け止めますが、文字盤での意思伝達は言いたいことの文字のみ受け取るだけです。だから、どんな感情で言っているのかがわかりにくいです。そうすると発する側と受け取る側での解釈が変わることもありますし、文字盤で文字を適切に追えるだけでは相手の言いたいことがわからないこともあります。そんなことを繰り返しながらも、伝えようとすることをあきらめずに受け取るように心がけています。
今回の散歩は、江場NSとSヘルパーさんと。準備や移動、片付けなどうまくいかない事もありました。3人と利用者さんの息が合わない感じ。帰りの車で反省会。何度も繰り返して改善していきたいと思います。