訪問看護ステーションよつば

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昼間はまだ暑さを感じることもありますが、朝晩はだいぶ過ごしやすくなりました。車内の灼熱地獄はもう感じません。きっとすぐに寒い季節になってしまうので一日一日を大切にしたいと思います。私の毎年の目標ですが、3月のフルマラソンに向けて9月から走り出す!今週は雨の日以外は少しですが走っています。身体が重たくて5kmも走れません。この一年で6キロほど体重が増えてしまいました。2週間後には健康診断があるし、このままでは悲しい結果になるので怠けずに運動を継続したいと思います。
昨年8月まで勤務していた事業所で支援させて頂いた方が昨日亡くなられました。ALSの方でした。気管切開して呼吸器をつけ、胃瘻も造設しており、栄養自体は胃瘻からの栄養注入がメインでした。ですが「食べる」ことが好きでしゃぶしゃぶやお寿司などを介護タクシーに乗って食べに行っていました。ほんの数口しか食べられないし、肉は噛みきれないのでかなり小さく切って口に入れてもらっていました。飲み込めずに味わって出すということもありました。おうちでは毎日コーヒーも飲んでいました。飲むといっても口から溢れてくるし、気管切開している喉からもコーヒーが出てきてました。ALSと診断されてからの進行は速かったようで、急変して気管切開して胃瘻を作って・・・。それから8年をベッドの上で過ごされました。それでも、ベッドで寝たきりだったわけではなく、毎日ヘルパーさんに身体を起こしてもらって床に足を出して座ったり、何ヶ月に一回、食事や美容院に行ったりしていました。同居のキーパーソンの方ともよく喧嘩をしていて、声は出ないけど口パクで文句を言い、でも相手が文句を言い返しても知らん顔して無視していました。「私が先に死ぬことだってあるよ!どうするの!」と同居の方に言われても「私には看護師さんやヘルパーさんがいるから大丈夫。お先にどうぞ。」と言い返していました。コロナが流行してからは、一般的には中々受け入れてもらえない看護学生の実習を受け入れてくださり、未来の看護師に「病気や障害を抱えながら生活する」ということの一場面をみせて頂きました。
8年の間、ご本人がどのような思いで過ごされてきたのか本心は分かりません。しかし、「かわいそう」とか「不幸」には見えませんでした。いつも「ありがとう」の言葉を頂いていました。昨日は、「お疲れ様でした。ありがとうございました。」と声をかけてお別れをしてきました。
ASLといっても、症状の出方や進行具合など人それぞれです。その方々を支援する看護師やヘルパーの経験や技量、知識も様々です。支援する私たちも大変だと感じることは多いですが、どんなに大変だと思えることでも、まだこれから出来ることがあるはずだと信じて考えて行動しています。自分一人では無理でも、スタッフや他職種の方々と知恵を出し合い頑張っていけることは多くあると思うのです。中々進まない船に乗っているような状況もありますが、何もしなければ進まないと思うのでオールを一生懸命漕ぐしかありません。
体重を減らすために走ること、船を動かすためにオールを漕ぐこと、頑張りたいと思います!