訪問看護ステーションよつば

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よつばブログ

訪問看護に従事していて必ず直面する事の一つに「看取り」があります。私達看護師は、人生の最終段階にある人を援助することに力を注ぎます。「自分は何か力になれるのか?」と考え、今、目の前にいる人が「本当に望む療養ができているのか?」「話す声にじっくり耳を傾けているか?」「抱えている苦しみを理解できているか?」と振り返りながら接しています。人生最後の段階になったと思った時からそう考えるのではなく、常日頃からそういう問いかけをしながら関わっています。「もっとこんな風にしたらいいのに」とか「こうすべきだ」という意見を聞くことがあります。でもそれは、誰がそう考えているのでしょうか。援助者が一生懸命考えてくれるのはとても有り難いことです。ですがたくさんの熱い想いを持つ人が、それぞれにこうしたらいいと思うことは、その中心にいる人が望んでいなければただ負担になるだけです。医療や介護の現場ではよくあることですが、いちど立ち止まって「主語は誰なのか?」ということを考えないと、だれのための支援なのかというところがズレてしまいます。私も時々「本当にこれでいいのか」「本当は間違っているかもしれない」と思うことがあり、「主語は誰?」と自分に問いかけます。私達が自分が良いと思う事を一方的に勧めるのではなく、その人が何を大切にしているのかを理解しようとする姿勢を持ち続けることが大切だと思っています。
また、ケアの対象として忘れてはいけないのは家族です。家族にとって療養中の全てのやりとりが記憶の中に残ります。大切な人の死を受け入れ、その後も生きていかなければならない家族にとって「こんな風にできてよかった」と思えることがあることが必要だと思います。私は癌の末期の母親を10年以上前に自宅で看取りました。食べられなかったのでずっと点滴をしていたのですが、「今日は昼間は点滴しないから抜いて」とか「朝までに点滴終わるようにして」とか娘が看護師であることをいいことに、都合良く私をつかっていました。「あれだけわがまま聞いてあげたんだ」という想いが母の死を受け入れる一助になったと思っています。「もっとこうしてあげたかった」という想いを持ちながら生きていくことは辛いですから。
今、看取りの最中にいるご家庭があり、私の今の思いをまとめてみようと思い今日はこんなブログになりました。
写真は三男と一緒にみた今年初の花火です。



東海地方も本日梅雨入りしました。5月は真夏の様な暑い日もありましたが、梅雨が明けたら本格的に暑い日になりそうです。毎年暑さが厳しくなっていく感じがするので熱中症には注意したいです。梅雨入りしてすぐですが、我が家の三男は中津川に課外学習に行きます。たぶん雨の中の活動になりそうです。長男の時は私達と同じ2泊3日でしたが、次男の時はコロナで中止、今回三男は1泊2日です。中津川と言えばカレーライスですが、飯ごう炊さんでご飯は炊くもののカレーは作らないらしいです。スケジュールの関係でしょうか。包丁を使って野菜を切る、熱い鍋に入ったカレーを混ぜるなどはしないことになりますが、友人らと過ごせる2日間に期待感を持って過ごしています。それとは反対に、先週の運動会では「やだな~」と何日も言っていました。それでも、周りの子と比べて小さい身体で一生懸命ソーラン節を披露する姿からは、暑い中の練習でよく頑張ってきたんだなということがわかりました。
今週末には「世界ALSデーINnagoya」が長久手のモリコロパークであります。訪問看護ステーションよつばの利用者さんの中にはALSの方が何人かみえます。YouTubeでライブ中継をみることもできますが、実際にモリコロパークまで行かれる方もみえます。介護タクシーを使われたり公共交通機関を使われたりします。よつばのスタッフもボランティアで同行します。私は当日、訪問にまわる予定なので参加しませんが、数年前に参加させていただきました。このイベントは通称「ゴロン」と言われていて、イベントの最後にみんなで「ゴロン」します。数分間寝そべって身動きしないのです。身動きしないこの数分間は身体が動かせないってどんな感じ?ということを体感します。寝そべっただけでは身動きできない方々の生活や気持ちまで分かりきることはできません。いつもALSの方と関わっている中で、なぜその方法を選択するのか、なぜそうして欲しいのか、そうしたいのかなど分からないことも多くあります。なので私はよく、なぜその順番なのか、なぜそうして欲しいのかなどの理由をご本人に尋ねます。理由がわかると「そういう考えをもっているんだ」とか「なるほどね」と思います。わかろうとする気持ちや姿勢を持つことが「寄り添う」ことかなと思っています。自分の価値観や考えで動いてしまおうとせずに、「ゴロン」してみる気持ちを大切にしたいです。当日雨の予報も出ていますが、多くの方が参加して「ALS」の方々がどんな感じかなって見て感じてもらえる機会になればいいなと思っています。
写真は、次男・三男とのマス釣りです。瀬戸市の釣り堀にて。その場でお刺身、フライ、塩焼きでいただきました。


ゴールデンウイークが明けて、我が家の三男は朝から暗い表情でした。「ゴールデンウイーク終わっちゃった。学校行きたくないな。」と。まあ、想定内でした。連休中は好き勝手していましたから。例年は伊勢の方まで魚釣りに行くのですが、今年は先月だいぶ子ども達にお金を使ったこともあり、「今年のゴールデンウイークはお出かけ無し」と宣言し私は仕事、子ども達は家で毎日過ごしました。毎日仕事に出ましたが、道が空いているので移動のストレスが無く平日より楽でした。仕事は行くけれど、パソコンを家に持ち帰って仕事をするのはお休みしようと決めていたので、仕事後は家でゆっくりしました。4月から始まったドラマをいくつかまとめて見たり、子ども達とトランプしたり、好きなおつまみを作ってお酒飲んでゆっくりしたり。サウナやマッサージにも行きました。4月が忙しくて後半は毎日栄養ドリンクを飲んでいました。そんなの飲んでも疲労は溜まり、入浴しながら浴槽内で寝る、ご飯食べたら着替えもせずソファで朝まで寝るなど、ゆっくり休まなかったせいか肩に岩が乗ったように重くて念願のマッサージでした。なかなかの強さで「痛ーい!」と言いながら我慢の50分マッサージでしたが、めちゃめちゃ肩が軽くなってやみつきになりそうです。
ゴールデンウイークが明けて今日からコロナが5類に移行しました。政府が一律に感染対策を求めるのではなく、個人や事業者の判断に委ねられます。コロナ禍で事業を開始した訪問看護ステーションよつばですが、開設3ヶ月目でスタッフ全員が濃厚接触者に特定され休業を余儀なくされたり、スタッフやその家族、また利用者さんもコロナ陽性になったりして業務に支障が出ることも多々ありました。そうでない時も神経を尖らせ、感染しないように、知らないうちに感染させないように感染防止対策を定着させ、スタッフが感染の不安があれば早期に申し出ができるように気を配り、様々な対応をしてきました。なんとか乗り切った3年ですが、学んだり経験できたことも多かったと思います。他の訪問看護ステーションから助けてもらうこともあったし、企業様から防護具などの寄付も多く頂き応援していただきました。5類になってもコロナが無くなるわけではないので、感染状況に合わせた対策をとりつつ「自分らしくいききる人生を生活の場で支える」(よつばの理念)ことに邁進していきたいと思います。「自分らしくいききる人生を生活の場で支える」ってどんなことか。
私がお手本にしている訪問看護の先輩の言葉をお借りして紹介します。

『先を見越して
状態維持が出来るケア
変調を予想して防御出来るケア
丁寧に繰返し説明して納得を生み出すケア
痒い所に手が届くケア
次に来る予定の支援まで守れるケア
こられをして見せて
諦めないで闘病生活に耐え得るようになってくれる』

私達の仕事はすぐにどうこうできることもありますが、ほとんどは地道な作業です。ですが、それが「諦めない闘病生活」につながっていくのだと思っています。


新年度が始まりました。訪問看護ステーションよつばでは、育休を取っていたスタッフが4月から子どのさんを保育園に預けられることになり、復帰することになりました。今は慣し保育のため通常保育が始まる下旬から一緒にまた働くことになります。産休に入ってからこれまで、スタッフが一人少ない中でやってきましたが、利用者さんの数も変動があるので、一人いないとキツいな~って時もあれば、仕事が少なくてちょうどよかった~という時期もありました。とてもラッキーなことに、3月に頂いた新規の依頼が何件かあり、そのスタッフが復帰する4月にむけて仕事を増やすことができました。なのでそのスタッフが復帰する下旬まではちょっとキツいシフトですが、今いるスタッフで頑張っていきます。
管理者になって始めて育児休業を取ってもらう立場になりましたが、病院勤務の時は逆で、3人の子ども達の産休・育休を頂いていました。立場が変わると見えるものや考える事も変わり、あの当時、お休みを頂いて子ども達との時間が取れていたことはとても有り難かったなと今更ながら思っています。
先日、病院勤務の時にお世話になった先輩が若い看護師さんを連れて事務所に来られました。その先輩に救急治療センターで勤務していたときに怒られたことの一つが今でも忘れられず、その後の私の仕事に影響しています。それは「ひげ剃り」です。HCUという急性期の病棟に配属されたばかりのころの夜勤から日勤への引き継ぎの時に、私が夜勤者でその先輩が日勤者だったのですが、ある患者さんに対して「ひげ剃りした?」と聞かれました。起床時のケアの時にひげは剃ったので「しました!」と答えると「ひげ伸びてるじゃん。あなんで剃ったって言える?」と冷たーく言われたのです。 その時、なんでひげ剃りで怒られる?と思いました。そこは救急の病棟です。ひげ剃りよりも大事なことがたくさんあります。たぶん不服そうな私の雰囲気を感じ、その先輩はこう言われました。「あんなひげぼーぼーにしておいて、家族が面会にきたらどう思う?ただでさえ急な入院で心配してるのに、余計に病人に見えるし何もしてもらってないんだと悲しむよ。」と。その言葉がずっと私の中に残っていて、今でもひげが伸びている利用者さん(伸ばしている方は別です)をみるとちゃんとしてあげなきゃと思うのです。その当時の私は、急性期の病棟で患者さんのことで精一杯でしたが、「家族がみたらどう思う?」という言葉に、家族をひっくるめて患者さんを意識するようになりました。それは今の私の仕事の中でもいきています。
話を戻して、若い看護師さんを連れてきたのは、その子が将来訪問看護ステーションを立ち上げたいと思っているので、色々な質問に答えてあげてという依頼でした。たくさん質問されたのでたくさんお話しました。その中で「何が一番大事か」という話になりました。やっぱり「人」ですね。スタッフです。スタッフがやり甲斐をもって働けること、スタッフに目や気を配り孤立させないこと、常に育てていくこと、たぶんそれ以外のことを優先して「人」が優先されなかったら、事業所の色はあせていきます。つまらない事業所になります。ちょっと抽象的なんですが。そんな思いで新年度も生き生きと仕事をしていきたいと思っています。
写真は昨晩急いで飾った子ども達の兜です。兜はその子のお守りだそうです。新しい年度も子どもたちが頑張っていけるようにと思いながら飾っています。




侍ジャパン優勝しましたね!!野球のルールさえあまり分かっていない私ですが、WBCはいつも観ていました。大谷選手は素晴らしいですね。あの体格にあの小顔、お茶目な笑顔かと思えば真剣な顔、勝った時の喜びの表現などなどみていて惚れてしまいそうです。ダルビッシュ選手のイメージも変わりました。ちゃらちゃらした感じかなと思っていましたが、代表合宿の初日から参加してチームのまとめ役に尽力するなど、野球の技量とは違った側面もみせてくれました。栗山監督に学ぶことも多かったです。「選手を信じる」という言葉がよく出てきましたが、コーチングが上手なんだなと思いました。私も仕事をする中で、スタッフにはティーチングではなくコーチングを心がけていますが難しさを感じます。侍ジャパンの活躍を観て私も頑張ろう!と励まされた方も多かったのではないでしょうか。また3年後、楽しい試合を期待しています。
10日程過ぎてしまいましたが、名古屋ウイメンズマラソンを完走しました。ちゃんとティファニーのペンダントも頂いてきました。訪問看護ステーションよつばの管理者になって始めてのフルマラソンでした。雇われて働いていた頃とは違って、練習時間の確保ができなくなり、かなりの練習不足だったと思います。エナジードリンク、テーピング、ロキソニン(足が痛くなってきたら内服)に助けられ42.195キロを歩くことなく走り続けました。沿道では、チアリーディングやバンドなどによる応援もあり、私のランニング仲間も応援に駆けつけてくれて、わりと辛い思いをせずに走りきることができました。タイムは以前より落ちましたが、完走できたことは大変うれしかったです。写真の向かって右側が私です。左側は姉です。スタート地点から全く一緒に走ることはありませんでしたが、今年も仲良く挑戦できました。
昨日、仕事が終わってから山崎川に桜をみに行ってきました。ライトアップはまだされていませんでしたが綺麗な桜をみることができました。もう5分咲きくらいでした。昼間、車で訪問先まで移動しますが所々綺麗な桜が咲き始めています。利用者さんのお宅でも桜が生けてあったりします。いつも決まった曜日に外に出られる方がみえて、その外出のお手伝いをします。来週も天気が良さそうでその方もきっと桜をみられると思います。桜を楽しめるこの少しの間が一年の中で一番好きな季節です。そして、そんな季節を迎えると私は一つ年齢が上がるのです。最近は加齢により記憶力の低下を感じます。体力はまだ大丈夫と思えるのですが・・・。今のところ、私が忘れているとスタッフが声をかけてくれます。たぶん私が忘れっぽいことを分かっていて気に掛けているのだと思います。
4月からは小児の利用者さんも進級、進学などあり訪問時間をがらっと変えたりしました。みんな成長とともに少しずつ生活が変わっていきます。そんな過程の中で訪問看護が関わりながら、成長を見守っていけたら良いなと思っています。